燦々と陽を浴び、植物が成長して花が咲く。自然の摂理と共に今日の日が流れ明日へと続き、時が時代を刻みます。平成元年に開業した当館も早四半世紀経ました。庭園では苔が生し山野草が咲き、自然の恵みに感謝すると共に、春から夏へと季節が変わり新緑豊かな箱根が愉しめます。
さて、左記写真の花「都忘れ」。今は昔、鎌倉時代に承久の乱で北条氏に敗れた順徳天皇が佐渡へと流罪になり、 ある日庭の片隅に咲いている小さな白い可憐な花を見つけ ひと言、 「この花を見ていると、少しの間でも都を忘れることができる」と言ったことから、 この名で呼ばれるようになったといわれています。当時は現「都忘れ」のように濃い紫色ではなく、淡い紫色の「深山嫁菜(原種)」が咲いていたと思われます。
ひとつの花にひとつの物語り。小さくても無限の世界を持っているものですね。
匠の宿 佳松 お便りページ
繊細な内匠の技のようにやすらぎのひとときを、ひたすらに心つくしておもてなしいたします。
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